【管理栄養士】L-カルニチンの効果と多く含まれる食材

みなさんこんにちは！

神楽坂・飯田橋・南青山・表参道のパーソナルジムQUALITASの管理栄養士兼エステティシャンの野澤です。

身体の中ではたくさんの栄養素達が私たちの健康を維持するために活躍しています。
中でもアミノ酸には身体の中で作られるものや、肉・魚など食べ物でしか得ることができない必須アミノ酸が存在します。

今回はL-カルニチンというアミノ酸について解説していきたいと思います。
ぜひ最後までお読み下さい✨

【カルニチンとは？】

カルニチンはアミノ酸由来の物質で、身体のほぼすべての細胞に存在すしています。

カルニチンにはＬ-カルニチンとＤ-カルニチンの２種類がありますが、L-カルニチンのみが
人体に有用な働きを持っています。
逆にＤ-カルニチンには、人体に有害な影響が報告されています.

L-カルニチンには脂肪酸を運搬する働きがあります。
その為、人の体内では脂肪を燃焼するミトコンドリアへと脂肪酸を運び、効率よくエネルギーに変換するために働き、エネルギー産生を行う上で非常に重要な栄養素として知られています。

この脂肪酸を運搬する働きは、他の栄養素では代替することが出来ないため、
しっかりと補う必要があると言われています。

【L-カルニチンの効果】

疲労回復効果

L-カルニチンには脂肪を分解しエネルギーを作り出す働きがあるため、摂取によって１日の疲れを改善することが期待できます。

運動機能アップ

運動前に摂取することで持久力を高めたり、運動後のだるさを改善してくれることがあります。

記憶力の向上

L-カルニチンは脳内伝達物質であるアセチルコリンの生成に関係していると考えられています。
摂取量が増えることにより、アセチルコリンの量も増えてくることで記憶力がアップするといわれています。

生活習慣病の予防効果

脂質を分解してくれることにより内臓に脂肪がつくのを防いでくれます。
中性脂肪や悪玉コレステロールの量を抑える効果を期待できるので、肥満が原因の生活習慣病の予防効果も期待できます。

L-カルニチンは、脂肪を燃焼するミトコンドリアへと脂肪を運ぶ役割を果たしています。

これにより脂肪をエネルギーとして利用することができる為、体脂肪の減少効果につながっているとされています。

逆に、L-カルニチンが不足してしまうと、燃焼されずに残った脂肪が蓄積されて、肥満につながる可能性があります。

また、カルニチンにはもう1つの効果があり、男性ホルモンであるテストステロンのはたらきを活発にする効果があります。

筋力増強、活力アップ、ED（勃起不全）などの改善も含めた性機能アップなどさまざまな効果が期待できます。

【カルニチンが不足すると？】

体内でカルニチンが不足すると、以下のような症状がみられます。

• 筋力低下
• こむら返り
• やる気が出ない
• 疲れやすい
• 呼吸の異常
• 心臓の機能が低下する など

反対にカルニチンを摂りすぎると、

• 吐き気
• 嘔吐
• お腹がけいれんする
• 下痢
• 体臭が臭くなる

上記のような症状がみられます。

厚生労働省は1日あたりのカルニチン上限摂取量を約1,000mgとし、体重1kgにつき1日あたり20mgとの算出法もあります。

医薬基盤・健康・栄養研究所などでは日本人の場合、1日あたり200mgのカルニチンが必要と考えられており、一般的にカルニチンの推奨量は1日200〜1,000mgです。

一部の限られた地域を除き、日本ではカルニチンを多く含む羊肉を食べる習慣がありません。

ほとんどの人は食事からは1日あたり75mg程度のカルニチンしか摂取できておらず、カルニチン不足に陥っている可能性大です。

【カルニチンが豊富な食品】

カルニチンが多く含まれている食材は肉類です。

中でも一番多く含んでいるのはラム(1年未満の羊肉)やマトン(1年以上の羊肉)などの羊肉、次に牛肉です。

また、赤貝も牛肉並にカルニチンを含んでいます。

（食品可食部100gあたりの含有量）

• 羊肉 167.8mg
• 鶏レバー 94mg
• 牛肉 76mg
• 豚肉 21mg
• 鶏肉 10.2mg
• 豆類 5.7mg

なかでも羊肉が特出して多く、鶏レバー・牛肉も比較的多いです。
豚肉・鶏肉にもある程度含まれています。
カルニチンは、野菜・果物・穀類には微量しか含まれておらず、
野菜中心の食生活では摂取しにくい成分です。

【まとめ】

• L-カルニチンは体内でも作られるし、食べ物からも得られる。
• L-カルニチンには脂肪燃焼効果をはじめ、たくさんの効果がある
• 毎日摂取することで生活習慣病の予防効果が期待できる。
• L-カルニチンは肉類に多く含まれる。